Porsche 航続距離の拡大といっそうインテリジェントになったエネルギー回生

航続距離の拡大といっそうインテリジェントになったエネルギー回生

モデル
リーディング時間: 5 分
2020/12/22

E-パフォーマンス戦略を追求し続けるポルシェは、プラグインハイブリッドのラインナップに、まったく新しい駆動システムを備えたニューパナメーラ4S E-ハイブリッドを追加しました。システム最高出力412kW(560PS)、最大トルク750Nmの4S E-ハイブリッドは、従来のE-ハイブリッドモデルの間に位置づけられます。

ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドでは、さらにパワフルな高電圧バッテリーと最適化された走行モードによるメリットが得られます。いまや、各走行モードで走っている際の充電効率を高効率化することがより重視されるようになったため、 バッテリーの充電が高速化しました。同時に、インテリジェントなエネルギー回生により、電気駆動システムをさらに効率的に使用できるようになっています。

電気機械式ブレーキブースターにより、電気エネルギー回生による減速と機械的なブレーキングの組み合わせをさまざまに変化させることが可能です。ただし、ブレーキペダル特性とブレーキ力は変化しません。ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドでは、ブレーキペダルのフィーリングがいっそう最適化されているので、これによってフィードバックが増大し、さらに精密な制御が可能となっています。

電気機械式ブレーキブースターにより、電気エネルギー回生による減速と機械的なブレーキングの組み合わせをさまざまに変化させることが可能です。ただし、ブレーキペダル特性とブレーキ力は変化しません。ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドでは、ブレーキペダルのフィーリングがいっそう最適化されているので、これによってフィードバックが増大し、さらに精密な制御が可能となっています。

電気モーターは、リアに搭載されている高電圧バッテリーからエネルギーを引き出します。電気による航続距離を延ばすことと電気ブーストのリザーブ容量を増大させることを目的としてバッテリーセルを最適化したため、従来のハイブリッドモデルと比較して、バッテリー総容量が14.1kWhから17.9kWhに増加しました。増加率は27%です。これにより、パナメーラ4S E-ハイブリッドの電気駆動による航続距離は、WLTP EAER Cityに基づき、最大で54kmとなりました(NEDC基準:最大64km)。ラゲッジコンパートメントフロアの下のバッテリー設置スペースはコンパクトなままで、広々としたラゲッジコンパートメントの容量はスポーツサルーンで403~1,242リッター(スポーツツーリスモでは 418~1,287リッター)となっています。

電気駆動でのドライビング体験のためにモードを最適化
「Eパワー」、「ハイブリッドオート」、「スポーツ」、「スポーツ・プラス」の4つの走行モードは、従来と同様、標準装備のスポーツクロノパッケージのモードスイッチを使って選択します。さらに、ポルシェ・コミュニケーション・マネージメントシステム(PCM)を使って作動させる「Eホールド」と「Eチャージ」の2つのモードも利用できます。

電気駆動でのドライビング体験をいっそう高めるため、走行中に高電圧バッテリーを充電するモードが最適化されました。ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドは、始動させると標準でEパワーモードになります。従来と同じく、電気モーターと内燃エンジンの相互作用については、アクセルペダルの操作によって理想的な出力バランスが決定されます。メータパネルディスプレイの左側でアクセス可能なハイブリッドアシスタントでは、現在使用されている駆動トルクと利用可能な最大駆動トルクとの関係がリアルタイムで表示されます。アクセルペダルを約50%の角度まで踏み込むと、電気モーターが生み出せる最大駆動トルクに到達します。Eパワーモードでは、ペダル角度が約60%を超えた場合にのみ、内燃エンジンが作動します。アクセルペダルが角度50~60%のペダルストロークについては、フリーな状態であるのを知覚できるようになっているため、電気走行を最適にコントロールすることができます。高電圧バッテリーがEパワーモード用の最低充電レベルを下回ると、システムは自動でハイブリッドオートモードに切り替わります。

インテリジェントなハイブリッドオートモードは、市街地と郊外の走行で最大限の作動効率を発揮します。電気モーターと内燃エンジンを可能な限り最高のバランスで組み合わせられるよう、走行プロフィール、充電状態、地形、速度、ナビゲーションの目的地などの情報に基づき、最適な作動プログラムがたえず導き出されます。完全な電気走行は、総合効率の観点から、それが最適な選択肢であるような状況で使用されます。ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドのハイブリッドオートモードは、ドライバーの習慣にあわせて最適に調整されます。ルートガイダンスが作動すると、市街地走行時を中心に、電気駆動が比較的頻繁に使用されます。内燃エンジンが作動している道路区間では、高電圧バッテリーが比較的よく充電されます。

Eホールドモードでは、従来通り高電圧バッテリーの充電状態が同じレベルに維持されます。バッテリーの充電レベルを一定に保っておけば、そのエネルギーを、あとで電気走行やブーストに使用することができます。Eチャージモードでは、現在の走行に必要な水準を上回るほどの出力を内燃エンジンで生み出させ、走行中にバッテリーを充電します。これはロードポイントシフトと呼ばれるものであり、電気による航続距離をあらかじめ拡大させておくという選択肢をドライバーにもたらします。

ニューパナメーラ4S E-ハイブリッドのEチャージモードでは、新しいバッテリー充電プログラムが使用されます。バッテリーの目標充電レベルは、従来の100%から80%に引き下げられました。これは、スマートフォンのバッテリーと同様、充電レベルが約80%を超えると、バッテリーの充電速度が大幅に遅くなり、効率が悪くなるからです。また、これによって、回生パワーをいつでもフル活用できるようになります。パナメーラ4S E-ハイブリッドのバッテリーは、充電容量がコンスタントに7.2kWになるよう定義することで、再現可能な方法でスピーディーに充電されます。全体として、Eチャージモードは従来以上に効率性が高まり、さらなるダイレクト感を体験できるようになりました。

パフォーマンス重視のスポーツモードとスポーツ・プラスモードでは、内燃エンジンが常時作動します。スポーツモードは、郊外の道や高速道路での高速走行に適したモードであり、きわめてスポーティな車両特性を披露できます。このモードでは、ドライブトレインとシャシーがスポーツモード用の設定に切り替わります。バッテリーは必要最低限のレベルまで充電され、スポーティな走りを実現できるだけの十分なブーストを提供できるようにします。

どのポルシェモデルでも同じですが、スポーツ・プラスモードは、最大限のスポーツ性を発揮することに焦点が合わせられています。駆動システムとシャシーがハイパフォーマンス仕様に調整されます。もうひとつ、パナメーラ4S E-ハイブリッドのスポーツ・プラスモードがスポーツモードと異なるのは、バッテリーができるだけ早く80%まで充電されるという点です。充電容量が12kWという高いレベルに維持されるので、最大のブーストを発揮できるレベルにいっそう早く到達できます。また、目標充電レベルが低くなることから、回生パワーを最大限に利用することが可能です。

で最初に公開されたテキスト Porsche Newsroom.

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