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サーキットから公道へc

タルガフローリオ

シチリア島を舞台に繰り広げられた伝説の公道レース、タルガフローリオ。シチリアの山々を縫うコースは800ものコーナーを誇り、数十年にわたって世界のレーシングカーの前に立ちはだかってきました。しかし、1960年にポルシェはこの厳しい戦いを制覇。勝利に輝いたのは、718 RS 60です。 小排気量エンジンであったにもかかわらず、ヨアキム・ボニエとハンス・ヘルマンの両ドライバーは10もの周回を重ね、7.5時間で700km以上を走行しました。そして、718はトップの座についたのです。ミッドシップレイアウトを採用したことにより、山中のコーナーでも軽快なドライビングを実現。パワーを効率的に利用することで、驚くほど俊敏かつ軽妙なハンドリングがもたらされました。

こうして、ポルシェ718は、タルガフローリオにおいて2年連続で優勝するという快挙を達成しました。1959年には、エドガー・バルト/ウォルフガング・ザイデル組が駆るRSKで勝利を掴んでいたためです。もちろん、718の成功はこれにとどまりません。わずか数年間で、クラス表彰台に上った数は700回。優勝は実に250回を超え、モータースポーツ界を席巻しました。

デビュー直後から躍進

デビュー直後から躍進

数々の伝説を刻んだ550Aの後継者として製造された、718。デビューを飾ったのは、1957年のル・マンです。このレースではライバルとクラッシュし、フィニッシュに至らなかったものの、わずか1週間後にはフランスのモン・ヴァントゥ・ヒルクライムで復帰。見事に、銀メダルと銅メダルに輝きました。さらに1年目ながら、スイスのレンツァーハイデ・ヒルクライムでも1位、2位を独占。同年、ドイツのヨーロピアン・ヒルクライム・チャンピオンシップにおいても1-2フィニッシュを決めるなど、デビュー直後から大きな活躍を見せました。718は、スポーツカークラスに参戦する目的で公道仕様車として造られていましたが、そのデザインは確実にレースを見据えたものでした。異なるリアサスペンションの設定、交換が可能なノーズパネル、サイドインテーク、オイルクーリングフロントリッドを備えるほか、つり上がった眉のような形状が特徴的なテールフィンなどが、過酷なモータースポーツを想定していることを物語ります。z

1958年

1958年

デビュー翌年には、モン・ヴァントゥ・ヒルクライムで1-2フィニッシュを達成。ヨーロピアン・ヒルクライム・チャンピオンシップで優勝したほか、タルガフローリオで2位(1.5リッタークラス優勝)、ル・マンでは3位入賞を果たしました。

718 RSKは、F2レースも視野に入れて製造されていたため、ステアリングホイールとシートを車両中央に配置することが可能でした。その場合は、シフトレバーも移設されます。しかし、ハンドブレーキはそのままで、ドライバーの両脚の間に位置することになりました。RSK Mittellenker(センターステアリング)として知られるこのF2 718は、フランスで開催された1958年の II Coupe Internationale de Vitesse Formula 2レースに参戦。厳しい予想を覆し、ジャン・ベーラの駆る718 RSK F2は優勝しました。その1ヶ月後、ベーラがステアリングを握った718は、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェでも頂点に輝きました。あらゆるトロフィーをさらってしまう、といっても過言ではない状況でした。

1958年
1958年

このシーズンは滑り出しから好調で、デイトナでの1-2フィニッシュをはじめ、北米で多くの勝利を手にしました。その後、タルガフローリオで優勝を飾ると、ベルリンのアヴスサーキットで開催されたドイツグランプリには、7台の718で参戦。ポルシェが1位から4位を独占しました。

1960年

タルガフローリオで再び優勝したほか、北米、ヨーロッパ、アフリカで50勝を記録。100回を超える表彰台フィニッシュを遂げ、シーズンを華々しく飾りました。718の名は、レースの象徴として世界に轟くようになりました。

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しかし、どんなものにも終わりは訪れます。718の物語は、プライベーターが所有するRS 61によって幕引きとなりました。この車両は、1964年に南アフリカで行われた12のレースで優勝を収めたほか、1965年と翌年の南アフリカ6時間レースで表彰台の頂点に立ちました。

718の栄光は長くはなかったものの、多くの人の心に鮮烈な思い出を刻みました。ポルシェの歴史において、最も大きな成功を収めたレーシングカーとして知られています。

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