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ポルシェ GT3カップ チャレンジ ジャパン 2018 第1-2戦(岡山)レースレポート

岡山県美作市. ポルシェ ジャパン株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長:七五三木 敏幸)は、ポルシェ GT3カップ チャレンジ ジャパン 2018シリーズ第1-2戦を、岡山国際サーキット(岡山県)で2018年4月22日(日)に開催いたしました。

第1戦 公式予選:時間8:00-8:20 / 天候:晴れ / 路面:ドライ

ポルシェ カレラカップ ジャパン(PCCJ)のステップアップカテゴリーとして開催されているポルシェ GT3カップ チャレンジ ジャパン (GT3CC)が、4月22日、岡山県の岡山国際サーキットで2018シーズンの開幕を迎えた。

今シーズンはPCCJに911 GT3 Cup Type 991 IIが導入されたことにともない、GT3CCは、2014-2016年式の911 GT3 Cup Type 991による「カップクラス カテゴリーI」、2010-2013年式の911 GT3 Cup Type 997の「カップクラス カテゴリーII」、2001-2005年式911 GT3 Cup Type 996の「カップクラス カテゴリーIII」のカップクラスを設定。さらに、LM-GT2やFIA GT2車両、SUPER GT用マシンなどが使用可能な「オープンクラス」も、引き続き設けられる。タイヤはミシュランのワンメイクである。この開幕戦にはカップクラス カテゴリーI(以下Cup I)が7台、カップクラス カテゴリーII(以下Cup II)が4台の計11台が参戦した。

2週間前に行われたPCCJとは打って変わり、岡山国際サーキットには朝から爽やかな青空が広がる。そんな好条件のもと、第1戦のスターティンググリッドを決める公式予選が8時ちょうどから行われた。グリーンシグナルが灯ると、PCCJのジェントルマンクラスに参戦中の#98 IKARIが真っ先にコースへ。さらに7台のマシンが#98 IKARIに続く。予選開始から3分後には全車がコースに入り、いよいよタイムアタックがスタートした。

序盤、昨シーズンからGT3CCに参戦する#32 大波 肇が1分36秒台のトップタイムをマークすると、これを#93 松島 豊、#9 小林賢二が追う展開に。その後、#9 小林は1分35台までタイムを縮めてトップに立ち、3年ぶりのGT3CCでその存在感を示した。しかし、その直後、#5 仲尾恵史が1分34秒874を叩き出し、一気にトップに躍り出る。昨シーズンはFIA-F4で武者修行した#5 仲尾が、大きく成長してGT3CCに戻ってきたのだ。

スターティンググリッド争いは終盤にまでもつれこみ、#5 仲尾は9周目に自己ベストの1分34秒084をマークしてポールポジションを獲得。これに、#98 IKARIと#9 小林が同タイムの1分34秒625で続いていたが、#9 小林が最終ラップでコンマ002秒タイムを縮め、2番グリッドを手に入れた。

Cup IIは、昨シーズン、シリーズランキング4位を獲得した#77 MUSASHIが1分35秒082で、総合4番手の好位置からのスタートとなった。

第1戦 決勝レース:時間10:12-10:28
(10周) / 天候:晴れ / 路面:ドライ

GT3CCは、基本的に1回の予選と2回の決勝を1日で行う。それだけに、多忙な人でも参加しやすいというメリットがある反面、レースディのスケジュールは時間との戦いでもある。今回は予選終了から2時間足らずで、最初の決勝レースが行われた。ローリングスタートを採用するGT3CCでは、外側の1番グリッドを使わず、ポールポジションの#5 仲尾恵史がイン側2番グリッドにマシンを停めてレースのスタートを待つ。

1周のフォーメーションラップののち、ローリングスタートが切られたレースは、#5 仲尾が落ち着いた動きで後続をリード。その後方では、3番手からスタートの#98 IKARIが上手くタイミングをあわせて#9 小林賢二をオーバーテイク。さらに、5番手からの#93 松島 豊も、予選はカップクラス カテゴリーII(以下Cup II)トップで総合4番手の#77 MUSASHIをかわして、4番手にポジションを上げる。

レース序盤は、#5 仲尾、#98 IKARI、#9 小林が快調なペースで後続とのギャップを広げ、その後この3台は微妙な位置関係を保つことになる。それとは対照的に、#93 松島と#77 MUSASHによる4位争いがヒートアップしていく。予選タイムで上回る#77 MUSASHはベストラップを更新しながら#93 松島を追いかけ、5周目にはコンマ550秒まで詰め寄るが、バトルを仕掛けるには至らない。

レースが折り返すと、2番を走る#98 IKARIがトップとの差を縮めていき、#5 仲尾にプレッシャーをかけるのだが、これにあわせるように#5 仲尾はペースをコントロール、#98 IKARIに付け入る隙を与えなかった。このままレースはファイナルラップを迎え、#5 仲尾は首位を一度も譲ることなく、開幕戦を勝利で飾った。2位に#98 IKARI、3位に#9 小林と、ベテラン勢が上位を占める結果となった。

Cup IIは、#77 MUSASHIが総合5位のポジションでゴールし、カテゴリー2番手、総合8位でチェッカードフラッグを受けた#2 北井 武を圧倒している。

第2戦 決勝レース:時間13:58-14:14
(10周) / 天候:晴れ / 路面:ドライ

GT3CC第2戦の決勝レースは、4月22日13時58分から行われた。このレースのスターティンググリッドは、直前に行われた第1戦のベストラップで決まり、ポールポジションは開幕戦で勝利を収めた#5 仲尾恵史が獲得。これに#98 IKARI、#9 小林賢二、そして、カップクラス カテゴリーII(以下Cup II)優勝の#77 MUSASHIが続く。

第1戦同様、#5 仲尾が隊列を率いるかたちでスタートしたレースは、とくに混乱もなく11台が1コーナーへと向かう。そんななか、8番手スタートの#2 北井 武(Cup II)が、カップクラス カテゴリーI(以下Cup I)の#32 大波 肇と#22 小山雅也の前に躍り出て6位にポジションアップを果たした。ところが、レース3周目に、#2 北井にジャンプスタートの判定が下り、ドライブスルーペナルティにより最後尾まで順位を落とすことになった。

一方、上位陣は、#5 仲尾、#98 IKARI、#9 小林が先頭グループを形成し、4番手の#77 MUSASHIとの差を少しずつ広げていく。表彰台のポジション争いはこの3台に絞られてくるが、#5 仲尾よりも速いラップタイムを連発する#98 IKARIがその差をじわじわと詰め、ついに9周目にはコンマ595秒まで接近。#98 IKARIは#5 仲尾に対して第1戦以上に大きなプレッシャーをかけ、コーナーによってはほぼテール・トゥ・ノーズに迫る。しかし、#5 仲尾はこれに耐え、一方、仕掛けようとした#98 IKARIがコーナーで姿勢を崩したことで#5 仲尾は逃げ切り、2戦連続でポール・トゥ・ウィンを果たした。2位は#98 IKARI、3位は#9 小林という結果である。

Cup IIは、第1戦同様、#77 MUSASHIがCup I勢を脅かす走りでカテゴリートップ、総合4番手でゴール。ペナルティにより最後尾となった#2 北井は、#23 TAKASHI TAKAHASHIのコースアウトや#88 国見 光のトラブルに助けられ、2位でレースを終えている。

終わって見れば、第1戦、第2戦とも上位が同じ顔ぶれとなった岡山ラウンド。次回は富士スピードウェイに舞台を移すが、果たしてこの順位に変動はあるのか。スーパーフォーミュラと併催される第3戦、第4戦は7月7日(土)〜8日(日)の2デイでの開催である。

2018/4/25