Porsche

アーカイブ  2006


ポルシェが自動車の設計を始めてから75年(6)顧客向け開発は1945年以降もポルシェの重要な軸足であり続ける

戦争が終結すると1944年からオーストリアのグミュント/ケルンテンに移っていたポルシェ設計事務所は自動車業界からの新規依頼獲得に奔走します。しかし、最初のうちは水力タービン、ケーブルウインチ、スキー場のリフト、刈り取り機用のツメ、そして「フォルクストラクター」を基にしたさまざまなタイプのトラクターなどを、初めてポルシェの名前で開発、販売しています。1946年、フェルディナンド・ポルシェの息子フェリーの指揮するポルシェ KGはイタリアのチシタリア社のからさまざまな開発依頼を受けます。小型のトラクターや水力タービンと平行して、4輪駆動のグランプリレーシングカー、タイプ 360および2シーター、ミッドシップエンジンのスポーツカーを設計しました。

1947年7月には、自社用にタイプ 356「VW スポーツカー」を設計しています。タイプ 64「ベルリン-ローマ・カー」を基にした社内開発コード番号 356のこの車は、1948年春に実際に製造されます。1948年6月8日、ポルシェ 356のプロトタイプ(車台番号 356-001)の走行準備が整い、ケルンテンの州政府はこの車に特別に公道走行許可を与えます。これがスポーツカーブランド、ポルシェが誕生した瞬間でした。リアエンジンのクーペとカブリオレ仕様の356は1948年下半期から生産が開始されます。

1950年に会社がシュトゥットガルトに戻るとこのスポーツカーの量産が開始され、1965年までに約78,000台が生産されました。後継モデルのポルシェ 911は、ポルシェという企業を技術面でもデザイン面でも世界をリードするスポーツカーメーカーにまで成長させた車となりました。

2006/4/14