ニュー911ターボ、ジュネーブモーターショーでワールドプレミア
ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:Dr.ヴェンデリン・ヴィーデキング)は、第6世代となる911のトップモデル「ニュー911ターボ」を、2006年2月28日にジュネーブモーターショーにて世界初公開いたします。
br />ニュー911ターボ(タイプ997)の最高出力は353kW(480PS)/6,000rpmで、先代モデル(タイプ996)よりも60PS増加しています。この新しいトップモデルに搭載される3.6リッター水平対向エンジンがもたらすリッターあたりの出力は、98kW(133PS)という空前の値となっています。最大トルクも560Nmから620Nmに増加しており、その発生回転域までもが広くなり、1,950~5,000rpm(先代モデルでは、 2,700~4,600rpm)の回転域で最大トルクを発生しています。
こうしたエンジン出力の増大により、ドライビングパフォーマンスが向上しています。6速マニュアルトランスミッション搭載モデルでは、0-100km/h 加速に要する時間は3.9秒。スタートから12.8秒で時速200km/hに到達します。またこの911のトップモデルが5速のギアで記録する80- 120km/h加速のタイムはわずか3.8秒です。こうしたパフォーマンスの向上にもかかわらず、ポルシェの開発陣は燃費(EU基準)を10%削減することにも成功しており、走行距離100kmあたりの燃費は12.8リッターに改善されています。
ティプトロニックSオートマチックトランスミッションを搭載した911ターボは、さらに驚異的なパフォーマンスを示します。設定の最適化により0-100km加速のタイムはわずか3.7秒。時速200km/hに達するまでに要する時間も12.2秒です。
また、このティプトロニックS(以下、Tip-S)仕様の911ターボは、柔軟性の点でもメリットを発揮します。80-120km加速では、トップから1 段下の4速ギアで3.5秒のタイムを記録しています。またこのティプトロニックS仕様車も先代モデルを上回る低燃費を達成しており、その値は実に13.6 リッターです(EU基準)。
最高速度についてはどちらのトランスミッションの場合も同じで、共に時速310km/hをマークしています。
このモデルの柔軟性は、新登場のオプション「スポーツクロノパッケージ・ターボ」を装着することでさらなる強化が可能です。ギアシフトレバー(Tip-S ではセレクターレバー)に隣接する「スポーツボタン」を押すと、フルスロットルの際に一時的に「オーバーブースト」が行われます。これによりミッドレンジのブースト圧が最大10秒間0.2 bar上昇して60Nmのトルクアップがもたらされ、最大トルクが680Nmに増大します。さらにマニュアルトランスミッション搭載の911ターボでは、中間加速にあたる80-120km加速のタイムが0.3秒短縮され、3.5秒を記録します。
こうしたパフォーマンスの向上にはガソリンエンジンモデルに初めて採用された、可変タービンジオメトリーの排気ターボチャージャーが貢献しています。このテクノロジーの中心となるのは可動式のガイドベーンで、エンジンから排出されるガスの流れをこのガイドベーンが制御し、排気ターボチャージャーのタービンホイールに向けた確実なフローを実現します。可変タービンジオメトリーのコンセプトは大小2つの排気ターボチャージャーが持つそれぞれのメリットを統合するというもので、特に低回転域での柔軟性と加速性能を大幅に向上させます。
この新世代911ターボには、エンジンが生み出すパワーを路面に伝えるため、電子制御多板クラッチを使用した新設計の4WDシステムが採用されています。ポルシェ・トラクション・マネージメントシステム(PTM)も搭載されていることから、前後のアクスルに対してはトルク配分の確実な制御が可能です。こうしてこの電子制御4WDシステムは路面の状況に合わせて常に最適なトルク配分を行うことができるため、優れた走破性を約束します。このため狭い郊外の道でも俊敏な走行が可能なうえ、雨や雪の中でもスリップしにくく、高速走行時のアクティブセーフティも大幅に向上しています。こうした優れた特性を有するニュー911ターボのポルシェ・トラクション・マネージメントシステムは、今日市場に存在する4WDシステムの中で最もパワフルかつ軽量なシステムのひとつであるといえます。
さらにこのニュー911ターボの走行パフォーマンスをしっかりとコントロールする働きをするのがそのブレーキシステムです。モノブロック構造の対向式ブレーキキャリパーを採用したこのディスクブレーキは、フロントアクスルに6ピストンタイプのキャリパーを装着し、リヤアクスルには4ピストンタイプのものを装着しています。
フロントおよびリヤに装着されたドリルホール付ベンチレーテッドブレーキディスクは、タイプ996のものよりも直径が20mm拡大されて350mmになっています。また、オプションで、セラミックブレーキシステムの、ポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ(PCCB)も用意されています。ハイテク素材を使用した結果、標準ブレーキシステムに比べて17kg軽量化されているほか、摩擦係数が安定していることによる優れた耐フェード性、さらには卓越した耐腐食性が実現されています。このブレーキシステムの場合、ブレーキディスク径はフロントが380mm、リヤが350mmとなります。
ニュー911ターボのデザイン上の特徴はその改善されたフロントエンドで、911ターボならではの大きな冷却用エアインレットが設けられています。標準装備される楕円形のバイキセノンヘッドライトと合わせて、911ターボであることが一目でわかるデザインです。また、調和のとれたフロントビューは、ボディ両サイドの奥深くに配置されたフォグランプと、フロントエンド左右のエアインレットに配置されたLEDインジケーターライトによってアクセントが添えられています。さらにリヤビューについても、911ターボはそのパワフルな様相を維持しています。これは何よりもまず、リアエンドの全幅を先代モデルよりも 22mmワイドにしたことと、リアスポイラーエレメントのデザインを一新したことによるものです。スポイラーの両側はわずかに下を向き、リヤフェンダーのラインと統一感を醸し出しています。ドアの後方に設けられたエアインレットの形状も変更され、新設計のエアダクトと合わせて、冷却風をターボチャージャー用のインタークーラーに対してより効率的に供給します。
このニュー911ターボのほかに、ポルシェではジュネーブモーターショーでのスペシャルサプライズとして、ニュー911 GT3のデビューを予定しています。この「公道を走るレーシングカー」のテクニカルデータと写真は、2006年2月28日のジュネーブモーターショープレスデー初日に配布される予定です。
ニュー911ターボは、2006年6月24日からドイツ国内で発売が開始される予定です。
2006/2/13