Porsche

アーカイブ 2005


ポルシェ ミュージアム設計・施工担当企業が決定

2004年7月30日、ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト社長:Dr.ヴェンデリン・ヴィーデキング)は、この度、ツッフェンハウゼンに新しく造られるポルシェミュージアムの設計・施工をウィーンのDelugan Meissl 建築設計事務所が担当すると発表いたしました。
ポルシェでは、創業以来最も大きなプロジェクトのひとつであるこのミュージアムの建設を推進するにあたり、ドイツ、オーストリア、スイスの大手建築設計事務所10社に要請してデザインコンペティションを開催し、Delugan Meissl社提出のデザイン案を1席に選出したものです。

Delugan Meissl社は、自らの提出したデザイン案について「新しいポルシェミュージアムでは、建築表現の中にポルシェの自信と高い基準が込められています。同時にポルシェの持つバイタリティを表現した空間が生み出されます。ポルシェでは豊かな知識、信頼性、強い意志とともに、勇気、情熱、パワー、独立心がそのフィロソフィを作り上げています。そしてポルシェではひとつひとつのアイデアが、新たな挑戦に対して前向きに踏み出し、新たな未知の分野を探求するためのチャンスとして考えられていると同時に、常に自らに誠実なものであり続けています。このミュージアムにはポルシェのこうした点の全てが表現されています」と解説しています。

選考委員会では選定に関して次のようにコメントしています。「Delugan Meissl社の提案は、新しいミュージアムの住所でもあり、このたびのプロジェクトにより誕生する複合施設『アム・ポルシェプラッツ』のコンセプトを体現しようと試みた点で印象的でした。都会的な感性による大規模な造形表現と、表現力豊かな屋内のデザインによって、このことに成功していました。横に長く伸びた階段に沿って設けられた展示スペースは心休まる空間であるとともに、円形にデザインされたことでフレキシブルに活用できる可能性も生み出しています」。

ポルシェAGのCEO、Dr.ヴィーデキングはオーストリアに拠点を構えるDelugan Meissl社のデザインを絶賛し、「Delugan Meissl社のデザインは画期的かつモダンで、私たちの意欲をかき立てるものでした。刺激的であるという点も、私たちの狙いのひとつでした。この新しい建物によって、ツッフェンハウゼン本社工場にシュトゥットガルトの市外をも照らし出すほどに輝く、もうひとつの名所が生まれることになります」と語りました。また、Dr.ヴィーデキングは新ミュージアムの完成によって、訪れる見学客の数が現在の年間約80,000人から200,000人以上に大きく増加するものと期待しています。

シュトゥットガルト市のDr.ヴォルフガング・シュスター市長も、デザインコンペティションの結果に満足し、次のようにコメントしています。「旧バーデン・ヴュルテンベルグ州経済省の建物、クライナー・シュロスプラッツの新しい美術館、ウンターテュルクハイムのメルセデス・ベンツミュージアムに続き、シュトゥットガルト市にはわずか数年で4つの新しいミュージアムが建つことになりました。Delugan Meissl社のデザインはポルシェばかりでなく、シュトゥットガルト市全体の表玄関を魅力的に表現していました」。

2007年よりポルシェ ミュージアムは、社屋から独立したダイナミックな大型建造物として生まれ変わります。地上部分は大空に舞い上がるようなデザインで設計されます。建物の中には約5,000m2の展示エリアとともに、「ポルシェ ワールドを体験する」スペースが設けられます。1階のエントランスエリアは大展示室やツアーのスタート地点としての役割を果たすばかりでなく、ヒストリックカーのレストア技術の紹介や、アーカイブとしての機能も備えたりしています。

大展示室では、1948年設立当時のポルシェを紹介します。見学者はここをスタートし、各展示エリアに進みます。この展示エリアでは1949年以降の製品の歴史を年代順にご紹介するばかりでなく、「タルガ・フローリオ」や「プロトタイプカー」、「917時代」、「ル・マン」、「進化する911」などと銘打ったテーマアイランドを設ける予定です。現在のポルシェミュージアムには約20台のヒストリックカーが展示されていますが、新ミュージアムでは80台の車両を一度に見学することができるようになります。

新ミュージアムにはミュージアムショップや見学のお客さま専用のレストラン、カフェ、大きな屋根とテラスを備えた高級レストランも併設されます。地下には 300台以上を収容する駐車場も設けられ、車両の発表会やお客さまを対象にしたイベント、プレスカンファレンスなど、大規模なイベントを開催することも可能です。

このデザインコンペティションで1席に選ばれたDelugan Meissl社には、ポルシェAGより賞金として25,000ユーロが贈られます。2~4席に選ばれたStaab Architekten(本社・ベルリン)、Allmann Sattler Wappner(ミュンヘン)、Lamott-Wittfoht(シュトゥットガルト)の各社にも賞金としてそれぞれ19,000、12,000、 7,000ユーロが贈られます。
また、今回のデザインコンペティションでは、他にもBottega + Erhardt(シュトゥットガルト)、Friedrich Poerschke Zwink(ミュンヘン)、Dinse Feest Zurl(ハンブルク)、Morger & Degelo(バーゼル)、BKK3(ウィーン)、Wandel Hoefer Lorch + Hirsch(ザールブリュッケン)の各社がデザイン案を提出しました。

Prof.フリッツ・アウエル(シュトゥットガルト/ミュンヘン)を委員長とする選考委員会は、シュトゥットガルト市とポルシェ社内からの6名と、建築の専門家7名で構成されました。このうちシュトゥットガルト市とポルシェ社内からはシュスター市長とDr.ヴィーデキングの他に、シュトゥットガルト市立ギャラリー・ディレクターのProf.Dr.クリティアン・フォン・ホルスト、ポルシェAG取締役会のハロ・ハロメルとハンス・リーデル、コーポレートコミュニケーションズ担当ディレクターのアントン・フンガーが参加しました。

専門家として参加した審査員はProf.アウエルの他、Prof.ハンネローレ・ドイツプァー(ベルリン/ミュンヘン)、Prof.ヒルデ・レオン(ベルリン/ハノーヴァー)、Prof.フォルクヴィン・マルグ(ハンブルク/ベルリン)、Prof.ボリス・ポドゥレッカ(ウィーン/シュトゥットガルト)、 Prof.ヴォルフガング・シュヴィンゲ(シュトゥットガルト)、建築家のアンドレアス・ラムザイアー氏(チューリッヒ)の7名でした。またバーデン・ヴュルテンベルク州建築家会議代表のカステン・キュンメルレ氏も審査に参加しました。

ヨーロッパから170の設計事務所が入札に参加したこの壮大なプロジェクトは、2004年10月に建築設計事務所10社参加による1層式建造物のデザインコンペティション開催を決定してスタートして以来、共同の公開方式で進められました。計画に関する説明会に続き、2004年12月にはヒアリングが開かれ、参加各社によってデザイン案のコンセプトと実際の施工計画について審査員に発表する機会が設けられ、最終審査は2005年1月31日に行われました。

参加10社の提出したデザイン案は、2005年2月23日から3月6日まで旧バーデン・ヴュルテンベルク州経済省(開館時間:午前11時から午後6時)にて一般に公開される予定です。

新しいポルシェ ミュージアムは2005年後半に着工し、2007年にオープンの予定です。総工費は約5,000万ユーロとなる見込みです。

2005/2/10