Porsche

コンセプト

すべての始まりは、アイデア、コンセプト、理念です。言い換えれば、「Dr. Ing. h.c. F. Porsche AG」がすべての始まりでした。一見風変わりなこの社名。しかし、ポルシェにはぴったりです。ポルシェの付加価値は、「Ing.」という略称に表されており、企業としてのガイドラインと捉えられています。「Ing.」とは、「エンジニア」を意味する略称です。小文字ではなく、敢えて大文字で強調すべきかもしれません。「ING」と。私たちは、エンジニアリングの限界を追求し、エンジニアリングをアートの領域まで高めつつ、その意義を強調しているからです。

ヴァイザッハの研究開発センターがその好例です。ポルシェ理念にも、エンジニアリングの重要性が根ざしています。私たちは、自らのイニシアチブのもと、常に新しいアイデアを模索しています。ヴァイザッハの研究開発センターで、ポルシェ独自のノウハウが生み出されています。すでに世界各国で3,550件もの特許を取得しており、毎年さらに100件程度の特許が新規取得されています。1931年にフェルディナンド・ポルシェ教授は、シュトゥッガルトのクローネン通りにエンジニアリングオフィスを開設しました。このオフィスを拠点に、自動車業界向けに最先端のサービスを提供していました。時代は移り、1972年にはヴァイザッハにポルシェのシンクタンクとなる研究開発センターが竣工されました。ヴァイザッハには、ワークショップ、テストベンチ、研究室、測定センター、風洞実験設備、衝突テスト設備など、数々の機能が備わっています。バリオカム・プラス、ポルシェ・セラミックコンポジットブレーキ(PCCB)、可変タービンジオメトリー(VTG)。ポルシェのスポーツカーに魂を与えた技術革新のほんの数例にすぎません。既成概念を打破するというポルシェの意志が明確に現れています。これまでに製造されたポルシェのうち、2/3以上が今も路上を走り続けています。ポルシェの品質レベルを物語ると同時に、ファクトリー内に築き上げられたポルシェならではのDNAの成果だと言っても過言ではありません。

「Ing.」とは、ポルシェの遺伝子コードです。ポルシェの創業者、フェルディナンド・ポルシェ教授は、自らが自動車エンジニアでした。ポルシェ教授は、何よりもまず、レースに勝てるマシンを開発しました。私たちは、この伝統を守り続けています。ル・マン24時間(耐久)レースに勝つこと16回、タルガフロリオとパリ・ダカールラリーでも数々の総合優勝を記録し、エンジンサプライヤーとしてF1世界選手権を3度制しています。世代もマシンも異なっています。しかし、すべてがポルシェの手によるものです。さまざまな勝利を通じて、経験という貴重な財産を手に入れます。長年にわたって蓄積したノウハウを融合させ、あるスポーツカーコンセプトを立案しました。このコンセプトこそ、現在のモデルレンジの基礎を築いているのです。それはポルシェの財産であり、同時にかけがえのないものです。