ポルシェ理念とは、私たちにとってマグナカルタ(大憲章)にも等しい意義を有しています。ポルシェ理念は、私たち独自の価値観やフィロソフィに立脚しており、ポルシェの付加価値を構成するものです。ポルシェ理念とは、企業規模がすべてではなく、同時に、一貫して自社の姿勢を守ることが重要、と考える会社の理念でもあります。四半期毎の財務報告はそれほど重要ではないとの考えに基づき、ポルシェでは四半期リポートは発行していません。公的助成金を受け取らないだけでなく、ポルシェの企業理念に照らし、反対の姿勢を取っています。自動車メーカーとして決して規模が大きいとは言えないポルシェが、なぜ巨大企業、フォルクスワーゲンの株式を大量購入したのでしょう?それは、今後とも企業としての独立性を維持したいからにほかなりません。ポルシェの製品は独自性が高いことで知られています。したがって、社会的に認知され、容認されることが非常に大きな意味を持つことになります。労働市場においては、長期的な成功を勝ち取るためにも、職を減らすことはなく、逆に雇用を安定化させ、さらにこれを創出しています。ビジネス面では、ドイツ企業であることに誇りとコミットメントを持ち、そのこだわりを捨てずとも十分に成功できるというメッセージを常に発信しています。
ポルシェがドイツにこだわる理由は、ここにもあります。
ポルシェの企業理念は、独自の品質基準でもあるのです。
私たちは強い信念を持っています。ポルシェ製品をどのように開発し、製造すべきか。私たちには明確なアイデアがあります。コスト効率を最大限に追求すると同時に、自ら課した高い要件を満たさなければなりません。品質、環境保護、安全性が重要であり、同時に、ポルシェ製品としての魅力も備えていなければなりません。すべてが重要なのです。そこで、私たちはニューモデルのコンセプト立案の段階からサプライヤーの協力を要請します。もちろん、サプライヤーにも厳格なポルシェ理念が要求されます。そして、自らにも多くを求めます。パートナーシップの重要性も十分に認識しています。ポルシェ理念とは、責任を果たすことであると言い換えることもできるでしょう。お客様への責任、そしてポルシェ独自の伝統を守る責任。自らの源流を失うことはありません。モータースポーツに強く根ざし、数々の歴史を築いてきました。ポルシェは常に最善を尽くします。それはスポーツカーを作ることだけにとどまりません。すでに述べたとおり、ポルシェは決して大きなメーカーではありません。その意味では、ポルシェ理念とは、ダビデの理念とも言えます。ゴリアテと対峙しても、怯えることはありません。ポルシェは独自性と独立性を維持しています。ポルシェは、世界でも収益性の高い自動車メーカーです。